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本気を出さないことの知的弊害 (ランニング練習を”知の強化”と見た場合の”本気”の意味)

前回の記事で記述した通り、ランニング練習には「ランニングデータ/知識の取得(知の強化)」という部分に重要な意味があると考えております。そう考えた場合に、本気を出すことの意義が問われてくると考えております。


ここで、ランニング走行時に発揮できるスピード(時速)は下記のような関数で表せるものとします。
 
ランニングスピード = F(脚疲労度、気温、体重、事前に摂取した食べ物)
 
上記式は、ランニングスピードは脚の疲労度や気温、体重、食べた食べ物という要素により、変動し、決定されるという意味です。このような形で表されるときに、ランニングスピードを最大化するためには、摂取する食べ物や体重などを変動させて、様々な状況化でランニング練習してみて、どのようにランニングスピードが変わっていくか予測していくことが重要です。様々な状況でランニングスピードを測定していくことにより、体重によってスピードがどう変わるのか、気温によってどうスピードが変わるのかがわかってくるはずです。
しかし、このようにランニングデータを得て、知識を得ていくためには条件があると思っています。「本気を出す事」「力を制限しないこと」です。本気を出さないこと、とは下記の式で表せると思います。
 
ランニングスピード = LIMIT10[F(脚疲労度、気温、体重、事前に摂取した食べ物)]
 
上記の式のLIMIT10[x]は”強制的に時速10キロに制限する”関数とします。つまり、時速10キロ以上で走れる場合でも、時速10キロに手加減して抑えて走るという意味です。
 
こうなると、いくらテスト条件である体重や気温、摂取する食べ物を変えたとしても、結果は時速10キロと固定値になってしまいます。(もしくはそれ以下)そうした場合、気温が変わるとスピードがどうかわるのか、体重が増えると結果がどうかわるのかが全くわからなくなります。結果は、全部同じ”時速10キロ”となるので。もちろん体感的に”走りやすい””走りにくい”という感触は感じられるかと思いますが、数値的な結果で表れないため、なんとなくの感触で終わってしまいます。そのため、”寒いほうがなんとなく走りやすい”とか曖昧な結論で終わってしまいます。
 
故に、このような手加減による上限関数(LIMIT)をつけずに、本気で走ることが、ランニングスピードを最大化させる知的データ収集という観点で重要だと考えています。
スポーツ科学の実験で、「手加減してやってもいいよ」なんてこと絶対にありませんからね。それじゃ、有効データにならないので。
 
簡単にいうと、「本気を出す事が、自分の能力をありのまま出すことであり、それの繰り返しによって自分の能力を知ることが可能になる」ということです。もっと簡単にいうと、「本気になった時に、本当の自分に出会える!(修造)」ってことでしょうか (結局、根性論?笑)


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