毎日長い距離を走らなくてもマラソンは速くなる!月間たった80kmで2時間46分! 超効率的トレーニング法 [書籍レビュー]
ページのところどころで、自分が短距離高負荷トレーニング主義だと書いておりますが、別に誰に教わったわけでもなく、自分の
信念として考えております。ですが、その考えを代弁してくれているような本ばありましたので、レビューさせて頂きます。著者は筑波大学でランナーとそのトレーニングを研究してる方であり、さらにタイトルにあるように、著者自体が実践して速くなっているので、出鱈目ではないです。
距離なんて関係ない!大事なのは最大酸素摂取量(心肺系能力)!
よくサブ3の条件として聞くのは、300km走行ですね。最低300kmは走らないとというのが常識になっているかと思います。でも、それって根拠は特にないんですよね。そればかりか、この考えによって多くの故障が生まれています。また、必然的に運動強度が低下します。
それより、マラソンで重要であると言われているのが、最大酸素摂取量や無酸素性代謝敷居値です。(簡単に言うと心肺系/乳酸系での、その人の活動限界を示す値)
そして、これらが機能するのって、「苦しい」って思う段階なのです。つまり、そこまで負荷をあげずに、ジョギング程度で走っていてもそれらは機能せず、鍛えられないという事です。LSDはあまり効果がないとのことです。
[自転車トレーニングとインターバルトレーニングで高速化!]
この本では筆者はランニングトレーニングに加えて、自転車(バイク)トレーニングを導入することを推奨しています。自転車でのインターバルによる高負荷トレーニングですね。その理由としては、
1)同じ心肺系への負荷でもバイクのほうが脚への負荷が少なく、故障しにくい
2)ハムストリングの筋肉を使う機会がバイクの方が多く、脚の筋肉を鍛えられる
3)バイクのほうが乳酸を分泌しやすい。乳酸は悪いイメージがあるが、成長ホルモン作用があり、自転車のほうが筋肉成長につながる。
ということらしいです。確かに、バイクのほうが脚への衝撃がおさえられますし、なんだかんだで常に脚の力が必要になるので、良いのかもしれませんね。
感想/考察
・最大酸素摂取量/高負荷トレーニングについては、自分の言いたいことを全て述べてくれていました。実際のマラソンでは「苦しく」なるのですから、トレーニングでも「苦しく」するのは当然だと思ってます。
・自分は高負荷トレーニングをしながら、月間300kmに挑戦しましたが、やはり無理でした。200km程度が限界です。距離をのばすと、運動強度が低下するのは必然かと思います。
・走り過ぎても速くならないのは、5年前に走り始めから42日で500km走った経験から自分も体験済みです。(インターバルなどと組み合わせれば良かったのかもしれませんが)
・バイクトレーニングもぼんやりとそう考えていたので納得です。なにより、脚の怪我をおさえながら、心肺系に負荷かけるのには最適だと思います。でも、バイクばかりやるとランニングの身体ではなくなりそうですので、適度にしたほうが良いかと思います。あと地面への力への伝え方とか、走らないと効率的にならないので。
というわけで、全面賛同でございます。自分と同じ考えの本だけ読むのもあれなので、他の本もレビューさせて頂きます。
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