走るのに必要なもの/栄養素まとめ!
こちらの記事で、走るために必要なエネルギーがどうやって生まれるのかを説明しました!しかし、少し難しく、結局動くために何が必要なのかという面からは説明していませんでした。
そこで、今回は難しい理論は少し省いて、走るためのエネルギーを生み出すのにどういったものが必要か、どういった栄養素が必要なのかを化学的に論理的に説明したいと思います!「なんとなくこの栄養が重要といわれたから、、」という考えでなく、理論から学んで、なぜその栄養素が必要なのかを理解して、栄養摂取するようにしましょう!
目次
基礎:どこから走るエネルギーが生まれるのか?
まず、走るためのエネルギーがどういった形で生成されるのかを説明します。この走るためのエネルギーはこちらのページで詳しく説明していますが、簡単に言うと主に下記のような
TCA回路によってエネルギー(ATP)が生成されています。ATPというのは体内で使われているエネルギーの源であり、このATPにより全ての筋肉を動かすことができます。
簡単にこの反応を表すと下記のような形で表すことができます。簡単に言うと、グルコースを原材料として酸素を加えて分解することで、体内のエネルギー源ともいえるATPを生成できるのです!この反応を念頭に、走るために必要なもの/栄養素を解説していきます!
グルコース + 酸素 ⇒(TCA回路)⇒ ATP(エネルギー源)
1.走るのに絶対に必要なエネルギー源!
まずはエネルギーを生成するために絶対に必要となるものを説明します!
グルコース(グリコーゲン、糖)
体内でエネルギーを生成するための源といっていいのがこのグルコースです。グルコースとは簡単に言うと、炭水化物、糖です。体内にはいたるところに、グルコースの集まりであるグリコーゲンが蓄積されており、それを分解することで上記のTCA回路によりエネルギーが得られるわけです!
ですので、このグルコースは全てのエネルギーの源、人間にとってのガソリンといっても良いぐらい重要なものです!そして、このグルコース/グリコーゲンは炭水化物、糖分を摂取することで、より多く体内に蓄積することができます!炭水化物は、糖質制限ダイエットなどにより悪いイメージをもたれつつありますが、走るという面からみると最大限に重要な栄養素なのです!
酸素
グルコースと同様に重要なものが、この酸素です。上記の反応式の通り、グルコースは酸素がないと分解できません。エネルギーを生成にするためには酸素が絶対に必要になるのです!そして、体内にどれぐらいの速度で酸素を供給できるか、、という能力も速く走るためには重要になるのです。このためには血液(ヘモグロビン)により、筋肉に酸素を供給してやる必要があり、心臓/肺が強くなければならないのです!所謂、心肺系の能力であり、最大酸素摂取量(VO2MAX)という専門用語で呼ばれています。
2.走るエネルギーを生み出すの補助となる栄養素!
上記のグルコースと酸素が、人間がエネルギーを生成するために第一に必要なエネルギー源です。しかし、これらからエネルギー源であるATPを得るためには、様々な補助栄養素が必要になってきます!
鉄分
まず第一に重要なのが鉄分です。これはヘモグロビンを活性化するために必要なものです。血液の中で、酸素を運ぶ役割をするのが鉄分から生成されるヘモグロビンです。このヘモグロビンの量によって、全身にどのぐらいの速度で酸素を送れるかがかわってきます。また、鉄分はたくさん走るランナーでは、普通の人よりたくさんの鉄分が必要になるそうです。ですので、この鉄分だけは意識して多めにとる必要があります!
ビタミンB群
次に大事なのがビタミンBです。上記のTCA回路の図にもありますが、TCA回路をまわすためには酸素とグルコースだけではダメなのです。補助酵素として、ビタミンB群の栄養素が必要になってくるんです。このビタミンB群にはビタミンB1、ナイアシンなど、糖分からエネルギーを生み出すのに重要となる栄養素がたくさん含まれています。ですので、このビタミンBを摂取することが、糖分/グルコースから効率的にエネルギーを摂取するために重要となってくるんです!
クエン酸
最後に重要になるのがクエン酸ですね。これは、TCA回路がクエン酸回路とよばれている通り、TCA回路をまわすためにはこれが必要になってきます。よく、補給食にもクエン酸がはいっていたほうがいいと言われていますよね!このクエン酸はレモンや梅干しから摂取できます。積極的にとるようにして、効率的に糖分からエネルギーを生み出せるようにしましょう!
3.走るのを間接的に支える栄養素!
最後に3番目に重要な栄養素について説明します。これらは直接ではありませんが、走るためのエネルギーを生み出す補助となるものです。
タンパク質/脂質
タンパク質/脂質は炭水化物とともに、三大栄養素といわれているものです。なぜ、三大栄養素かというと、タンパク質/脂質はじつは炭水化物と互換性があるからなんです!というもの、グルコース(炭水化物)が不足してきたときには、タンパク質/脂質を分解することで、グルコースを生成させることができるのです!ですので、グルコースが不足しても脂肪や筋肉を分解すればエネルギーとなるんです!補助としては重要ですね。
そして、タンパク質は、その炭水化物の補助という面だけでなく、実際に走る力を生み出す筋肉の強化にもつながってくるんです!ですので、じつはこのたんぱく質も、直接のエネルギー源ではないのですが、非常に重要な栄養素といえるんです!
走るためには、上記で書いたTCA回路をまわしてATPというエネルギー源を生成する必要があります。そのためには、上記のようにグルコースや酸素、そしてそのTCA回路をまわす補助となるビタミンBなどが必要になります。この理論を理解して、上記のような栄養素を多くとるようにしましょう!
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