なぜ三角関数(sin,cos)が便利なのか?をアニメーション付きで解説![数学入門]
このページでは簡単に数学の関数の一つである三角関数(cos,sin)について、より分かりやすく解説しています!なぜ、cosとsinが便利なのか、どうやって使うのかをアニメーションで解説していますので、イメージを掴んでいただければと思います!
目次
直角三角形の横線/縦線/斜線の比率は、角度で決まる!
まず、なぜ三角関数が便利なのか、よく使われるのかについて解説します!
ポイントは相似関係!相似関係があれば、比率で計算できる!
図形には「相似」という概念があるからです。その定義は↓の通りです。
これは簡単にいうと、↓のように図形が拡大縮小しても、各辺の比率は変わらないということです!同じ三角形なら、三角形が大きくなると、斜線と横線/縦線の長さは比例して増加するため比率は変わらないんです!
直角三角形は一つ角度が決まれば、形が決まる
では、三角形の形はどうやって決まるかというと、、、角度が決まれば自動的に決まるんです。3つの角度が決まれば、辺の比率が決まります(相似関係)。
そして、直角三角形は1角が90度と決まっているので、1つの角度さえ決まれば、自動的に形が決まるんです! ↓のアニメーションの通りで、1つの角度が決まれば、同時にもう一方の角度が決まるのです。
1つの角度さえ決まれば、各辺の比率が決まります。これが便利なので、各角度の時の斜線/底辺/縦辺の比率に名前をつけたのがcos,sin,tanという三角関数なのです!
たった一辺でも長さがわかれば、全辺の長さをcos/sin等を使って求められるのです!
cosθとsinθの定義
↑の前提を踏まえて、cosθとsinθの定義を述べます。
↑のような直角三角形があったとき、cosとsinを次のように定義します。
cosθ=「斜辺と角θをなす横辺」の長さ(赤線)/斜辺の長さ(黒線)
sinθ=「角θと接さない縦辺」の長さ(青線)/斜辺の長さ(黒線)
↑で説明したとおり、三角形の形と各辺の比率はこの角度θだけで決まります。この比率こそが、cosθとsinθなんですよね。
そして、この比率(cos,sin)さえわかれば「斜線から底辺の長さを求める」「斜線から縦線の長さを求める」等、様々な変換が出来るのです!
cosθの使い方をアニメーションで理解!
それでは、具体的にcosθの使い方をアニメーションで示します!cosとsinで似ていてとまどうので、ここでイメージをつけましょう!
cosθは上記の定義の通り斜線と底辺(θに隣接する辺)の比率なので、↓のような変換が可能になります。
「斜辺の長さ」 から 「角度θで隣接する辺の長さ」を求めたい時
[計算式]
「角度θで隣接する辺の長さ」= 「斜辺の長さ」× cosθ
これをアニメーションにすると↓のような感じ。
ポイントは↑のアニメのように「斜線を角度θを通って」変換するイメージです。ここがsinとの違いです。
sinθの使い方をアニメーションで理解!
同様にsinもアニメーションでイメージをつけてみましょう!
「斜辺の長さ」から 「角度θと逆側辺の長さ」に変換したい時
[計算式]
「角度θと逆側辺の長さ」 = 「斜辺の長さ」× sinθ
これをアニメーションにすると↓のような感じ。
ポイントは↑のアニメのように「斜線を角度θと逆な方向に回転して」変換するイメージです。cosとsin、どっちを使えば分からなくなったりしますので、「cosはθを通って変換、sinはθを通らずに変換」とイメージをつけておくといいと思います!
横線,縦線→斜線への変換も、もちろん可能!
上記の変換では、一番典型的な「斜辺 → 横辺」「斜辺 → 縦辺」への変換について説明しました。しかし、もちろんこの逆の変換も可能です。是非、参考にして下さい。
cosθの逆変換の使い方
「角度θで隣接する辺の長さ」から「斜辺の長さ」に変換したい時
[計算式]
「斜辺の長さ」= 「角度θで隣接する辺の長さ」÷ cosθ
先程はcosθを掛けて「斜線→隣接辺」へ変換してました。この逆で隣接辺をcosθで割ると、斜線の長さに変換できるんですね!
cosθの逆変換の使い方
「角度θの逆側辺の長さ」から「斜辺の長さ」に変換したい時
[計算式]
「斜辺の長さ」= 「角度θの逆側辺の長さ」÷ sinθ
こちらも同様ですね。sinθをかけて「斜線→逆側辺」に変換していたので、その逆に逆側辺をsinθで割ると、斜辺の長さが求められます!
- 三角関数を使うと、斜辺から横辺/縦辺の長さを簡単に求められる
- 逆に横辺/縦辺の長さから斜辺の長さを求めることも、cos/sinで割ることで可能
⇒「三角関数sin/cos/tan」カテゴリ記事一覧
その他関連カテゴリ