2倍角の公式(cos/sin/tan)をシミュレーターで理解しよう![数学入門]
このページでは簡単に数学の関数の一つである三角関数(cos,sin)について、より分かりやすく解説しています!
今回は2倍角の公式です。コチラは前回解説した加法定理の応用になります。
シミュレーターでその意味を理解しておきましょう!
目次
2倍角の公式とは
2倍角の公式とは↓の3つの式のことを言います。角度θの2倍のcos/sin/tanを計算する公式です
$$ \displaystyle cos2θ = cos^2θ – sin^2θ = 1 – 2sin^2θ = 2cos^2θ – 1 $$ $$ \displaystyle sin2θ = 2sinθcosθ $$ $$ \displaystyle tan2θ = \frac{2tanθ}{1 – tan^2θ} $$
これは加法定理を使うと簡単に導けます。
2倍角の公式の証明
cos/sin/tanの順に加法定理を使って証明していきます
cosの2倍角の公式の証明
↓の加法定理に対して
$$ \displaystyle cos(α + β) = cosαcosβ – sinαsinβ $$
α=θ,β=θとして同じ値を代入すると↓のようになり、2倍角の公式がなりたつと言えます。
\(cos(2θ) = cos^2θ – sin^2θ\)
これを変形すると残りの二つの形式も証明できます
↓\(sin^2θ= 1 – cos^2θ 代入\)
\( = cos^2θ – 1 + cos^2θ\)
\( = 2cos^2θ – 1 \)
↓\(cos^2θ= 1 – sin^2θ 代入\)
\( = 1 – sin^2θ – sin^2θ\)
\( = 1 – 2sin^2θ \)
sinの2倍角の公式の証明
↓の加法定理に対して
$$ \displaystyle sin(α + β) = sinαcosβ + cosαsinβ $$
α=θ,β=θとして同じ値を代入すると↓のようになり、2倍角の公式がなりたつと言えます。
\(sin(2θ) = 2cosθsinθ\)
tanの2倍角の公式の証明
↓の加法定理に対して
$$ tan(α + β) = \frac{tanα + tanβ}{1 – tanαtanβ} $$
α=θ,β=θとして同じ値を代入すると↓のようになり、2倍角の公式がなりたつと言えます。
\( \displaystyle tan(2θ) = \frac{2tanθ}{1 – tan^2θ} \)
シミュレーターで2倍角の公式が成り立つことを確認しよう!
2倍角の公式が成り立つことを確認してみましょう!
$$ \displaystyle cos2θ = cos^2θ – sin^2θ $$ $$ \displaystyle sin2θ = 2sinθcosθ $$ $$ \displaystyle tan2θ = \frac{2tanθ}{1 – tan^2θ} $$
- ↓でθを指定すると2倍角の公式から2θの三角関数の値を計算します
- θを青色、2θを赤色の角度で示しています
- 2倍角の公式の計算結果が成り立つことを確認しましょう(小数点2桁表示しているため、微小の誤差はあります)
- tan90,270は本来計算できないのですが、ここでは∞としてとりあえず算出しています
cos()==0.0
- 加法定理にα=θ,β=θと同じ値を入れると2倍角の公式が導びける
⇒「三角関数sin/cos/tan」カテゴリ記事一覧
その他関連カテゴリ