「角速度」とは何かをシミュレーターで解説します![物理入門]
前回の記事で、数学・物理の角度表示法である「弧度法・ラジアン」について説明しました!今回はそれをベースに「角速度」について解説していきます!
「角速度」とは「1秒あたりに移動する角度」のこと!
まず、↓のアニメーションのように物体が円周上で回転する運動を考えます。これを円運動と呼びます。
円運動時に重要なのは、「どの程度の速度で物体が回転しているか」です。それを示すために、角速度を以下のように定義します。
角速度\(w \displaystyle = 1秒あたりに回転する角度 \)
\(\displaystyle =\frac{回転角度[rad]}{回転に要した秒数[s]} \)
- 単位 : rad/s
ですので、1秒で1周回転する物体の場合、その角速度は2\(\pi\)となります。
速度と角速度の関係
上記のように定義した角速度ですが、普通の速度とは↓のような対応関係があります。
速度\(v \displaystyle = r * w \)
- r : 半径[m]
- w : 角速度[\(rad/s\)]
なぜなら、1radの定義は↓の通りであり、角度(rad)に半径rを乗算すると実際に移動した距離(弧)になるからです。1秒間で角速度w(rad)回転したので、移動した距離はv=r*wになるわけです!
\( 1 \ rad = 半径rと同じ長さの弧がなす角度 \)
「角速度」をシミュレーターで度数との対応関係を確認しよう!
それでは実際にシミュレーターで「角速度」の意味を確認してみましょう!
- ↓のスライドバーで円の半径と角速度(rad/s)を自由に変更できます
- シミュレーターの上で角速度と速度を表示します
- 角速度を上げると、比例して回転速度があがることを確認しましょう
- 同じ角速度でも、半径を変えると比例して速度があがることを確認しましょう
速度: 0.0 m/s
まとめ:「角速度」は回転目線から見た速度!
最後にまとめです。角速度の定義は↓の通りです。この定義からも分かる通り、計算に使うのは「角度」と「時間」のみです。ですので、角速度は純粋に「どれぐらい回転したか」を測る尺度なんですね!「移動した距離」は関係ないんです!
角速度\(w \displaystyle = 1秒あたりに回転する角度 \)
\(\displaystyle =\frac{回転角度[rad]}{回転に要した秒数[s]} \)
- 単位 : rad/s
もちろん普通の「速度」とも↓のように密接な関係にあります。radの定義から、角速度wに半径rを乗算すれば、普通の速度vに変換できるんですね!この公式は頻出するものですので、↑のシミュレーターでこの関係を深く理解しておきましょう!
速度\(v \displaystyle = r * w \)
- r : 半径[m]
- w : 角速度[\(rad/s\)]
- 角速度は「1秒間に何rad回転したか」を表す概念
- 角速度は半径rを乗算することで、通常の速度に変換できる
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