ドップラー効果(観測者の移動の影響)をシミュレーターで確かめよう！[物理入門]

2021-07-11　

本ページでは物理の「ドップラー効果(観測者の移動の影響)」をシミュレーターを用いて分かりやすく解説します！

音源と観測者の「振動数」は異なる(おさらい)

今まで波の振動数(周波数)について、解説してきましたが、厳密にいうと振動数は「音源側」と「観測者側」の2つの意味合いがあります。

振動数の定義

発信する振動数：1秒あたりに何周の波を発信したか
観測する振動数(周波数)：1秒あたりに何周の波を受信したか

この2つは、音源者と観測者が動いていなければ同一です。しかし、音源や観測者が異なっている場合、この2つは異なってきます。「受信する振動数(周波数)」こそ、人間が感じる音であるため、聞こえ方が変わってくるという事なんです。これがドップラー効果の原理です！

前回の考察の通り、「観測者の移動」により、1秒間に観測する波の数が増加します。

この時の波長と振動数の変化は↓の式で求められます。

観測者移動する場合の波長

波長\( \large \displaystyle λ = \frac{v}{v \ – \ v_o} λ_0\)
* \(λ_0\)=元の波長,v=音速, \(v_o\)=観測者速度

観測者移動する場合の振動数

振動数\( \large \displaystyle f = \frac{v \ – \ v_o}{v} f_0\)
* \(f_0\)=元の振動数,v=音速, \(v_o\)=観測者速度

なぜならば、↓の図のように、1秒間に受ける波の範囲が音速vから \(\frac{v \ – \ v_o}{v}\)まで縮小するからです。\(v_o\)だけ右側に逃げるため、それだけ受けられる波が減り、振動数が減るのです。

　

POINT観測者が音源から離れると、受けられる波長数が減り、振動数が下がる

このシミュレーターでは、観測者の速度によって、観測する振動数が変わることを確かめられます！

シミュレーターの説明

観測速度

0.0

時刻 : 0.0 秒

観測する振動数 : 0.0

再生速度

1.0

↑このバーで再生の速度変更・一時停止ができます
　

シミュレーターで観測者の速度をマイナス方向（左側）にすると、振動数が上がっていきます。これは1秒間に受ける波の数が増えるためです。

逆に、音源から遠ざかる方向に移動すると、振動数は下がります。波から逃げるため、当然ですね。

「ドップラー効果(観測者移動)」まとめ

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7．ドップラー効果(観測者の移動の影響)(本記事)