物理入門:「作用・反作用」の法則をシミュレーターを用いて理解しよう!
「作用・反作用」の法則を理解しよう!
前回までに、物体にかかる力が、加速度になるという公式の話をしました。
このように様々な場面で発生する力ですが、もう一つ重要な法則があります。それは「作用・反作用」という法則です。これについてシミュレーターを用いて解説していきます!
力をかけると必ず反作用が発生する
物体を手で押すと、物体が動き始めます。それと同時に、手に力がかかりますよね。これは何故でしょうか?
それは、以下のような法則があるからです。
ある物体Aが物体Bに力をかけると、物体Aはその物体Bから同じ力を受ける。これを反作用という(引っ張る時も同様)
図にすると↓のような感じです。ボールから壁にFの力をかけたとします(作用)。すると、必ず壁からも同じ力Fを反作用として受けるのです!
実際の世界を考えてもそうですよね。ボール同士がぶつかると、互いに同じ力が加わります。ボールを人間が蹴ると、その力の分、足に力が返ってきます。
このように、この世界の物体は力を受けると、逆に押し返す力(反作用)が働くようになっているんです!
ちなみに、引っ張る時も同様です。AをBが引っ張ると、AもBから引っ張られます。
壁に押し当てられたボールAが動かない理由
このような反作用が、この世の中のあらゆるところに働いています。
その例がさきほどもあげたボールを壁に押し当てている例↓です。このとき、ボールは左側から力Fで押されているものとします。ボールは左側から押されているので左に加速するはずなんです。なのに動かないのは、↓のように「壁から反作用」が働いているからです。
前回の記事のとおり、最終的に合力が0になっているのなら、物体は加速しません。このボールはその通り、左側から押される力Fと同じだけ反作用を右側から受けて、合力0になっているんです!
このように止まっている物体は反作用を受けて合力=0になっているんですね!
シミュレーターで「作用・反作用」の意味を理解しよう!
それでは上記の「力のつり合い」の意味を、シミュレーターを使って確認してみましょう!
- 左からボールが押されて、作用・反作用が働いています
- 押す力Fを変化させて、同時に反作用も変動する様子を確認しましょう
スライドバーで値を変えて、作用・反作用の様子を確かめましょう!
- 物体に力を加えると、反対側向きに反作用が働く
- 反作用により、物体にかかる合力は0になり物体は静止状態となる
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