需要/供給から価格が決まる過程をシミュレーターで理解しよう![経済学入門]
前回は「需要と供給量」についてお話しました。今回はこの続きで、「需要と供給から価格が決定される過程」について考えていきます!
目次
前回のおさらい
まず軽く前回のおさらいです。
需要 = 価格が低くなるほど増加
価格と需要量の関係は↓のようなグラフになります。横軸が需要量で、縦軸が価格です。価格が下がると、赤点で決まる需要量(横軸成分)は増えていきます。
- スライドバーで価格を変化させ、赤点で示す価格によって需要量が変化することを確認しましょう
供給 = 価格が高くなるほど増加
供給は需要とは逆です。先程とは逆で右上がりのグラフになっています。価格が上がると、青点で決まる供給量(横軸)も上がります。
- スライドバーで価格を変化させ、青点で示す価格によって供給量が変化することを確認しましょう
需要と供給グラフから、どのように価格は決まっていくのか?
それでは、今回は需要と供給グラフから、どのように価格が決まるのか、それぞれのパターンにわけて考えていきます。
パターン1:「 供給量 > 需要量」の場合
この場合、売るたい人、売りたいモノがたくさんあるワケです。
この状況で、競合を勝ちぬいて買ってもらうには、価格を下げるのが得策ですよね。そのため、各供給者は価格を下げていきます。
ですので、↓のような供給量が多いパターンでは、価格は下がります!
ちなみにこのパターンの「供給量と需要量の差」を「供給超過」といいます。
パターン2:「 供給量 < 需要量」の場合
この場合、買いたい人が多くて、モノが足りない状態です。
この状況で、競合を勝ちぬいて買うには、他者よりも価格を上げるのが得策ですよね。ですので価格は上がっていきます。
ですので、↓のような需要量が多いパターンでは、価格は上がります!
ちなみにこのパターンの「需要量と供給呂の差」を「需要超過」といいます。
パターン3:「 供給量 = 需要量」の場合
この場合、供給できる量と需要されてる量が一緒のため、平等に取引されます。どちらも、溢れることなく取引が成立します。価格を変動する必要がないんです.
ですので、供給量=需要量となる時に、価格はそこで安定し、変動しないはずなんです。
↓需要者と供給者が一緒のため、安定して取引が起きる→価格は変わらない
このようにパターンによって、価格がどう変わるかが決まります。需要グラフは右下がり、供給グラフは右上がりになるため、最終的に必ず一点の価格に収束します!その過程をシミュレーターで確かめて見ましょう!
シミュレーターで需要と供給グラフから、価格が決まる過程を確認しよう!
「需要」と「供給」グラフから、価格が決まる過程を、シミュレーターで確認していきましょう!
- このシミュレーターでは、需要量と供給量を人の人数で表しています。つまり個数=人数です
- 青い人は供給者でモノを売りたい人、赤い人が需要者でモノを買いたい人です
- 人数は供給グラフと需要グラフ上の横軸(個数)と連動しています
- スライドバーで初期価格を変動できます
- その後、自動的に上記で説明した3パターンにあてはめて、価格が変動していきます
- 低い価格から始まる場合、高い価格から始まる場合でも、最終的に同じ価格に落ち着くことを確認しましょう
値を変えて実験してみましょう!
シミュレーター結果考察
シミュレーターをまわすと、どんな価格からはじめても最後には↓のような均衡状態に落ち着きます。これは、「最初どの価格から開始したかに依存せず、最終的な均衡価格は需要グラフと供給グラフの形状から決定される」ということです。
「需要グラフ(赤線)」と「供給グラフ(青線)」の交点に価格が落ち着くわけです!
次回、需要と供給が変わってきた時に、どのように価格が変わるかを考察していきます!
今回は、需要と供給グラフによって、価格が必ず均衡して定まることを示しました。初期状態で需要と供給量に差があっても、そこから価格が上がったり下がったりすることで、最終的には均衡価格で落ち着くわけです!
次回は、この「需要グラフと供給グラフが変動した場合」について考察していきます!
- 需要より供給のほうが多いと値段が下がり、供給より需要のほうが多いと値段が上がる
- このような力が働き、価格は自然に「需要=供給」の位置に調整され、均衡する
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