「電流とは何か?」をシミュレーションで理解しよう![電気回路,物理入門]
今回の記事から電気回路について詳しく説明していきます!今回は一番重要な「電流」について、シミュレーターで詳しく説明していきます!
電流の定義
最初に電流の定義をみておきます。
例えば↓の青い面の地点で考えるなら、この青面を1秒にどれぐらいの電気量が通ったかをしめすのが「電流」なのです!
単位は「クーロン/秒」なのですが、一般的にはこれをA(アンペア)という記号で表します。
電気回路内は、↑の図のように自由電子e(青点)が回っている状態です。この自由電子が「1秒間に何回通って」「電子1個あたり何クーロンなのか」によって電流の強さが変わるんですね。ですので、↓のように表すこともできます。
電流は電子とは逆向きだと考える!
こちらのページでも解説してますが、電子1つの電気量は\( -1.6 × 10^{-19} \)クーロンとなります。とてつもなく小さい数ですね。つまり、\(\frac{1}{-1.6 × 10^{-19}} = 6.3 × 10^{18}\)の電子が通るとはじめて電流1Aになるのです!すごい数ですね><
また、符号がマイナスであることが重要です。これだと電流がマイナスになってしまうんです。そこで、電気回路の世界では「プラスの電荷が逆向きに通っている」と考えるんです!
この後のシミュレーターを使って解説しますが、実際の電子の流れが反時計周りなら、電流は時計回りにプラスで流れてるとみなすのです。そのほうがマイナス記号消えて、扱いやすくなるからです。
「電流」シミュレーターで確認しよう!
それでは実際の電流の動きを確認してみましょう。このシミュレーターでは「プラス電荷が時計回りに回ってると考える、通常電荷モード」「電子の流れをそのまま表現する電子表示モード」の2パターンで確認できます!
また、分かりやすくするため「10個の電子=1クーロン」とします。つまり、1秒間に10個の電子が通ったら1Aになります!
- スライドバーによって電流の強さが変えられます
- 表示モードで、通常電流としてプラス電荷(赤色)で表示するか、電子の流れとして電子(青色)表示するか選択できます
- プラス電荷と電子が逆向きになることを確認してみましょう
- 電流1Aだと1秒間に10個の電荷が通ること、また通る数が電流の強さに比例することを確認してみましょう
表示モード 通常電流
電子の流れ
↑見たい角度に自由に表示・固定できます
電流シミュレーターの要点
このシミュレーターでわかるように、電子と電流の流れは逆です。以後、プラス電荷の流れで解説していきますが、本当は電子が逆向きに動いていることを意識しておきましょう!
また、シミュレーターで電流を強くすると、電荷が流れるスピードが比例して速くなるのが分かると思います。電流が0なら、速度=0です。つまり電子は止まっていて流れていない状態になるんですね!。
この電流ですが、電子の速さだけで決まるわけではありません。次回はその「電流の強さを決める要素」について解説します!
- 電流の強さ = 電気回路内のある地点を1秒辺りに流れる電子の数 × 電子1つの電荷量
- 本当はマイナス電子が逆向きに通っているが、分かりやすくプラス電荷が通っていると想定
- 電荷の通るスピードに完全比例して電流は大きくなる
⇒「電圧・電流・抵抗」カテゴリ記事一覧
その他関連カテゴリ