物理入門：「F=ma (運動の第2法則)」の公式をシミュレーターを用いて理解しよう！

2021-04-11　 力の基本原理

前回までに速度・加速度とは何かを解説しました。それを前提に今回は「力と加速度の関係」についてお話します。

これこそが物理における基本法則になります。なのでシミュレーターで理解を深めましょう！

「F=ma (運動の第2法則)」とは？

それでは順番にこの法則を解説していきます。

運動の第2法則

まず、運動の第2法則の定義を示します。

これは、1)物体に力を加えると加速度が発生する、2)その加速度は力の向きと同方向、3)その加速度は力の強さに比例、4)その加速度は質量に反比例する、という4つのことを言っています。

これは重大な物理の基礎法則です。この世界には色んな力が働いていますが、そのような力が加わると、物体に加速度がかかるということなんです！

↓こんな感じで力と同じ向きに加速度が発生する

　

「F=ma 」とは

上記の運動の第2法則を式で表すと、

ということになります。この加速度が力と同じ方向にかかるわけです。加速度は、力の強さに比例し、重さに反比例します。

物理の世界では↓のような記号を使います。

これを使うと

という式となります。さらに変形すると

という式になります。これは、「加速度と重さをかけると、かかっている力の大きさが計算できる」ということ。

この力FはN（ニュートン）という単位で表します。「1N＝1kgの物体を\(1m/s^2\)で加速させる力」という定義です。

それでは、この式の意味をシミュレーターで理解していきましょう！

シミュレーターで「F=ma (運動の第2法則)」の意味を理解しよう！

それでは上記の式の意味を、シミュレーターを使って確認してみましょう！

値を変えて、物体にかかる力と加速度を確認しましょう！

「F=ma (運動の第2法則)」に関する重要なポイント

上のシミュレーターを使うと、以下のようなことが分かると思います。

• 力を2倍にすると、加速度も2倍になる
• 重さを2倍にすると、加速度は半減する
• 力と重さを同じにすると\(1m/s^2\)の加速度が発生する

これら全て\(F = ma\)というベースの公式から導ける性質です！上のシミュレーターでこの性質にして確認しておきましょう！
　

[関連記事] 物理入門: 力の基本原理

1．F=ma (運動の第2法則)(本記事)

2．合力・力のつり合い

3．合力・力の合成(2次元・3次元)

4．力の分解(2次元・3次元)

5．作用・反作用

6．「運動量保存則」「物理エネルギー保存則」の違い