需要と供給が変わった場合の価格/供給量の変動をシミュレーターで理解しよう![経済学入門]
前回は「需要と供給から価格が決定される過程」についてお話しました。今回はこの続きで、「需要と供給が変わった場合」について考察していきます。
目次
前回のおさらい
まず軽く前回のおさらいです。
価格変動は3パターンによって、どう変動するか決まる
ある状況下で、価格がどう変動するかは、「需要」と「供給」の量の比較によって決まります。パターンは3種類です。
パターン1:「 供給量 > 需要量」の場合 → 価格は下がる
パターン2:「 供給量 < 需要量」の場合 → 価格は上がる
パターン3:「 供給量 = 需要量」の場合 → 価格はそのこで安定
詳しくは前回記事参照して下さい。ただ、「需要があるほど、価格は上がる」というのは直感的に分かるかと思います。
需要グラフと供給グラフの交点で価格が安定して決定する
上記の3パターンの法則で考えていくと、「右下がりの需要グラフと右上がりの供給グラフでは必ず収束する」と言えます。最終価格を求めたい場合は、初期価格によらず、その交点を計算すればいいんですね!
需要が変わった場合、価格/供給量はどう変動する?
今回は需要と供給が変動した場合に価格がどう変わるかを考えていきます。
需要が変動した場合の価格の変動
まず↓のような交点で価格が均衡した場合を考えます。
需要が上昇した場合、↓のように需要グラフが右上に移動したようになります
この場合、価格は上記で説明した「 供給量 < 需要量」パターンの法則で、価格は上昇していき、↓のように均衡価格が上昇します。また、右に移動したので供給量も増えますね。
需要グラフが上昇すると、交点は右上に移動するんです!
割愛しますが、逆に需要が下がると、価格は下がり、供給量も下がります。
シミュレーターで需要グラフを変動させて実験してみよう!
それでは、さっそくシミュレーターで実験してみましょう!
- 今までと同様に、青い人は供給者でモノを売りたい人、赤い人が需要者でモノを買いたい人を表します
- 需要を変動させて、均衡価格と取引量がどう変わるか確認してみましょう
- 自動価格変動中はうまく変更できない時ありますが、何回か試せば設定可能です
供給が変わった場合、価格はどう変動する?
需要変動と同様に、供給グラフが変動した場合も考えてみましょう。
供給グラフが変動した場合
ここで↓のように供給量が増加したとします。すると、グラフ的には右下に移動したようになります。
これは「 供給量 > 需要量」パターンのため、交点は↓のように右下に下がります。そのため、価格は下がります。しかし、右に移動したため供給量は上がります。
シミュレーターで供給グラフを変動させて実験してみよう!
それでは、需要グラフの変動と同じく、供給グラフを変動させて、価格と取引量がどう変動するのか確認してみましょう!
- 今までと同様に、青い人は供給者でモノを売りたい人、赤い人が需要者でモノを買いたい人を表します
- 供給を変動させて、均衡価格と取引量がどう変わるか確認してみましょう
- 自動価格変動中はうまく変更できない時ありますが、何回か試せば設定可能です
シミュレーター結果考察
需要増加は価格を増加させ、供給増加は価格を低下させる
需要を増加させると価格はあがり、供給量を増加させると価格は下がります。
需要グラフが上昇すると、↓のように需要グラフが右上に上昇するため、取引量も上昇します。商品の価値があがり、取引も活発になるわけですね。
供給グラフが上昇すると、↓のように供給グラフが右下に下降するため、価格は下がります。ですが、取引量は上がります。供給量が多すぎると、陳腐化してモノの価値が下がってしまうわけですね!
次回、価格弾力性について説明していきます!
今回は「需要と供給が変わった場合の価格/供給量の変動」をシミュレーターで追ってみました。パターンによって、価格変動方向が違うことを頭にいれておきましょう!
次回は「価格弾力性」について解説していきます!
- 均衡後に需要が上がると価格が上がり、供給量が上がると価格は下る
- 均衡点の量はどちらでも上がる。ただし、供給量が上がった場合は価格が下がるため、全体としてはモノの価値が下がって陳腐化したことになる
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