「定常波」をシミュレーターで解説![物理入門]
2021-06-29 波の基本原理
前回記事「波の合成」に続いて、「定常波」をシミュレーターで解説していきます!
目次
定常波
前回記事までで紹介してきた通常の波に対し、↓のように前に移動せずに同じ位置で振動するものを定常波と呼びます。
定常波は、「反対方向の波の合成」で作れる!
実は、定常波は「反対方向の波」を2つ合わせることで作れるんです。これはシミュレーターで見れば一目瞭然です!
「定常波」シミュレーター
反対方向の波を色々変えて、どのような定常波が作れるのか実験してみましょう!
シミュレーターの説明
- 波長と速度を指定すると、それに従って両方向から反対向きの波が発生します(赤と青色)
- 紫で示される線が合成波です
- どのような定常波が作られるか確認しましょう
- 動きが速いので、再生速度を調整して観察してみましょう
経過時間 : 0.0 秒
POINT定常波は、2つの波の合成で表現出来る!
「定常波」の要点
シミュレーターの動きの要点を解説します!
「波長」「振動数」は元の波動と同じ
観察すればわかりますが、定常波の波長は元の波と同じです。さらに振動数も元の波と同じで、同じ動きになるのが分かると思います。
↓元の波が1単位動くと、定常波も上下に1単位変動するのが分かります。つまり振動数も同じなんです
定常波には全く動かない「節」と、大きく振動する「腹」がある
定常波には常に高さが0となる位置があります。これを「節」と呼びます。
この例だと、↓1,3,5…とx=奇数の点は常に高さ0となる(節)
逆にその間の点は激しく上下に動きます。この最大に動く位置を「腹」といいます。
波長は元の波と同等になるので、「腹と腹の間」「節と節の間」の長さは波長/2となります。
定常波は元の波の2倍の高さを持つ
定常波は合成波なので、高さは元の波の2倍になります
「定常波」まとめ
- 定常波は右からの波と、左からの波の合成で表現できる
- 全く動かない「節」と、大きく振動する「腹」が出来る
- 2倍の振幅を持つ
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