モル数とは何?シミュレーターを用いて理解しよう![物理入門]
今回は気体の状態方程式等を説明するための前提として、「モル数とは何か?」を簡単に解説します。
モル数は分子/原始の数を数える時に使用する単位です!頻出するので必ず理解しましょう!
目次
1モル(mol)の定義
分子の数はこの世界に膨大な数が存在しています。億とか兆とかを超える膨大な数字です。そのため、毎回その数を書くのは物理や化学の計算をしていくのに辛いです><
そこで、物理や化学の世界では、分かりやすい単位でまとめて分子数を扱うようにしています。それがモル(mol)数です!1モルの定義は↓の通りです。
1モル = 中性子数6/陽子数6の元素数12の炭素を12g集めるのに必要な数
↓具体的には
1モル = \(6.02×10^{23}\) 個
基本的に、元素の重みは中性子と陽子の数で決まります。中性子と陽子の重さは同じのため、その合計数で決まります。つまり、「中性子数6+陽子数6」の炭素は12の重さがあるんです。ただ元素は小さすぎてグラム単位で測ることができません、、、
そこで、12の重さの炭素を超大量に集めて、12グラムになるようにします。この時に必要な元素数こそ、1モルです。具体的には\(6.02×10^{23}\)個集めれば、「中性子数6+陽子数6」の炭素は12グラムになるんですね!
元素を1モル集めると、(中性子数+陽子数)グラムとなる!
上記のように「中性子数6+陽子数6の炭素」を基準としましたが、その他の元素も同様になります。例えば「中性子数2+陽子数2のヘリウム」を1モル集めると、2+2=4グラムになります。つまり、1mol=\(6.02×10^{23}\)個集めると、↓のようにどんな元素も(中性子数+陽子数)グラム単位に変換できるのです!(厳密に言うと、微小量少数単位で少しズレます)
αモルでの個数と質量
1モルでは上記の量になるため、αモルでは↓のような個数とグラム数になります。この変換は大事ですので覚えておきましょう!
αモルの分子数 → \(α×6.02×10^{23}個\)
αモルの質量 → \(α×(中性子+陽子)グラム\)
モル数と分子数・質量の関係を、シミュレーターを使って理解しよう!
上で説明したモルの概念を、シミュレーターを使ってイメージを掴みましょう!ものすごく微小量の世界の話なので、分かりにくいですが、絵で見てイメージを掴んでおくと分かりやすいと思います!
- このシミュレーターでは分子として「中性子数2+陽子数2のヘリウム」を用います
- ↓のスライドバーでヘリウムのモル数を変えられます
- シミュレーター上では、分子を表示すると同時に、上に分子数が、下にはグラム数を数値で表示します
- バーを上下して、モル数と分子数・質量の比例関係を理解しましょう
↓モル数を変えて、実験してみましょう!
* さすがに\(6.02×10^{23}\)個を画面上に表示できないため、分子数は省略して表現しています
まとめ:「1モル=(中性子数+陽子数)グラムだけの分子」と考えよう!
上記の通り、モルを使うと、微小で重さも測れないような原子・分子を、わかりやすいグラム単位で測ることが可能になります。ですので、物理/化学では、色んな原子・分子をモル単位で扱うんですね!
とりあえず1モルという単位ができていたら、「グラムに変換できる数だけ分子を集めてきたんだな」とイメージして考えれば良いと思います!
- モル数は、分子の重さをグラム単位に変換できる丁度よい分子数のこと(\(6.02×10^{23}\)個)
⇒「ボイル・シャルルと状態方程式」カテゴリ記事一覧
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