モンテカルロ法「円周率」計算シミュレーター!円周率に少しずつ近づく様子を観察してみよう!
2022-03-12 統計学/確率
今回は、統計的/数値計算的な手法を用いて、円周率を求めるモンテカルロ法をシミュレーターで表現してみました!簡単な計算で、円周率を細かく計算していく様を観察してみましょう!
円周率計算の手法
円周率は↓のようにして求められます。
理論上の計算
円周率を求める計算「モンテカルロ法」はシンプルです。
↓のような「正方形」と、「それに内接する円」の面積を考えてみます!
円の半径をrとすると、↓のようになります
正方形の面積
辺の長さ×辺の長さ =\((2r)^2\) =\( 4r^2 \)
円の面積
半径×半径×\(\pi\) = \(r^2 \pi\)
故に、「円の面積÷正方形の面積」を考えると、↓のようになります。
円の面積÷正方形の面積
円の面積÷正方形の面積 = \( \displaystyle \frac{r^2 \pi}{4r^2}\)
= \( \displaystyle \frac{\pi}{4}\)
つまり、「円の面積÷正方形の面積」は円周率の1/4倍になるんです!
実際の測定 モンテカルロ法
それではどのように、「円の面積÷正方形の面積」を求めていけばよいでしょうか。その一つの手法が↓のモンテカルロ法です。この方法は「ボールを投げて、統計的に集計して近似する」手法をとります。
モンテカルロ法による円周率の推定
1)正方形の面積にボールをランダムに投げてる
2)中心から半径rの範囲に入っているボールを計測する
3)「 2の半径rに入った数 ÷ 1のボールを投げた総数 」を計算する
⇒ 3の数を4倍すると、円周率\(\pi\)になるはず!
つまり、適当に正方形内にボールを投げて、円に入った数を測定すれば円周率を推定できるんです!
実際にこの方法で確かめてみましょう!
モンテカルロ法「円周率」計算シミュレーター!
シミュレーターの説明
- 実行ボタンを押すと、↑のランダムにボールを投げる試行が高速に繰り返されます
- 図上では、投げられたボールが円に入ると赤色、入らなかった時は青色で表示します
- グラフは横軸に試行回数、縦軸に推定値として、推定値の推移を描画していきます
- 円周率=3.14159263…をグラフ上では赤線で示しています
- 青線で、その時点での円周率の推定値をグラフ化します。この青線が真の円周率である赤線にどんどん近づいていく様子を観察しましょう!
- グラフは円周率に近づくたびに、縮尺が変わりますので注意してください
シミュレーター結果考察
少し収束は遅いですが、繰り返していると↓のように円周率3.14159263…に近づいていきます!
「モンテカルロ法円周率計算」まとめ
- 正方形と円の比という簡単な方法で円周率を計算できる
- ただし、収束が遅いため、1億以上とかなりの試行回数が必要になる
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