指数とは何か?をシミュレーション/アニメーションで図解説明します![数学入門]
このページでは数学の数字の表し方である指数について説明していきます。よく「指数関数」などと日常生活でもいったりしますが、それがどんなものなのか。実際にシミュレーションで分かりやすく理解できるようにしてみました!
目次
指数とは「同じ数を何回かけるか」を表したものです!
指数関数の前に、指数とは何かを説明します。指数とは「同じ数を何回かけるか示した数」です。例えば↓のような2を何回かかけた数を考えます。
\( \normalsize{ 2 × 2 × 2 = 8 }\)
\( \normalsize{ 2 × 2 × 2 × 2 = 16 }\)
このように同じ数を何回もかけた数を考えていく事が数学の世界ではよくあります。この時に、毎回2 × 2 × 2 × 2 ×… と表記していたら大変ですね。2を100回かける数とか、全部書いてたらそれだけでノート埋まってしまいます。そこで、数学の世界では↓のように、2の右上に何回かけるかを表記することにしました。
\( \normalsize{ 2^2 = 2 × 2 = 4 }\)
\( \normalsize{ 2^3 = 2 × 2 × 2 = 8 }\)
\( \normalsize{ 2^4 = 2 × 2 × 2 × 2 = 16 }\)
これなら2を100回かけた数も、\( { 2^{100} }\)と簡単に表せますね。このような表し方を指数表記とよび、右上の何回かけるかを表した数を指数と呼びます。 また、かけられる数(上の例では2)のことを底と呼びます。例えば、\( { 3^{4} }\)は3を4回かけた数なので、3 × 3 × 3 × 3 = 81のことを意味しているわけです。
実際に手を動かして、指数表記のイメージを掴もう!
それでは実際に手を動かして、指数を理解していきましょう。↓のスライドバーで自由に底(かけられる数)と指数(何回かけるか表した数)を変更できます。実際に動かしてみて、生成される計算結果(指数表記)がどう変化するのか確認し、理解を深めましょう!
\( \normalsize{ 2^3 = 2 × 2 × 2 = 8 }\)
底が小さな数でも、指数が大きくなると、爆発的に計算結果が大きくなっていくことが分かりますね!
指数が0やマイナスの時の考え方!
上記のような形で指数表記はしていきます。この時に、↓の関数のことをaを底とした指数関数と呼びます。指数で表せる関数、、そのままの意味ですね。
$$ \large{y = a^x }$$
この関数について指数xが変化していった時の各yを計算していけば、関数グラフが出来上がります。しかし、xが正の数である場合はわかりますが、x=0のときやxが負の数の場合、同計算すれば良いのでしょうか?それを示したがのが↓のアニメーションです。
指数を1つ上げれば2倍され、指数を1つ下げると1/2倍になる
ここで2が底の場合を例として考えていきます。↓のアニメーションは指数が1上がった時や1下がった時の計算方法を示しています。
これを見てもらうと分かる通り、指数が1あがると数は2倍になっていきます。逆に指数が1下がる時は1/2倍になります。指数が1下がるとは、「かけられた2を1個取り除く」とも言え、つまり1/2倍することと同じと言えます。
指数が0やマイナスになっても同じ。1/2倍していけば計算可能!
上記の考え方を拡張して、\( { 2^{0} }\)や\( { 2^{-1} }\)も計算可能です。\( { 2^{1}=2 }\)なので、そこから1/2倍していくと、、、
\( { 2^{0} = 1 }\),\( { 2^{-1} = 1/2 }\)と計算していけるわけです!この考え方を拡張すると、xが0やマイナスの時は以下のように表記できます。
$$ \large{ a^0 = 1 }$$
$$ \large{ a^{-x} = \frac{1}{a^x} }$$
x=0の時は分かりにくいですが、aがなんであれ値は1になります。\( { a^{1} = a}\)から1/a倍するので、必ず1になるわけです。「\( { a^{0}}\)=aを一回もかけてない数=1」と考えると分かりやすいかもですね。
指数がマイナスの時は、\( { a^{0} = 1}\)からx回1/aを乗算すれば計算できるわけで、つまり\({ \LARGE{\frac{1}{a^x} }}\)であると言えるわけです!
指数の演算法則
ここまで説明してきた指数ですが、以下のように演算できる法則があります。当たり前のように見えるものもありますが、重要な部分ですのでしっかりイメージ付けましょう!
指数同士の掛け算
指数同士を掛け算する場合。これは上記のイメージにたち戻れば簡単ですね。aをm個かけたものと、aをn個かけたものを乗算したら、aをm+n個かけあわせた\( a^{m+n} \)になります。
指数同士の割り算
指数同士を割り算する場合。割り算といってますが、\( \frac{1}{a^n} = a^{-n} \)を乗算しているとも見れるわけで。ですので、↑の掛け算の式に当てはめるとaをm-n個かけあわせた数が正解になります。
指数の累乗
累乗された数をさらに累乗した場合。これはつまり、aをm個かけ合わせたものを、n個集めてきましたよーってことですね。つまりaはm×n個かけ合わせるという事です。
指数の分解
指数の分解です。累乗された数は、因子ごとで分解できるということですね。a×bのn乗はaをn回、bをn回かけたものなので、上記のように分解できます。割り算の場合も全く同じで、分子と分母に分解可能です!
次回は「指数関数」のグラフについて解説しいきます!
本記事では指数、指数表記とは何かについて説明しました。この指数の考え方を用いて、次回は指数関数というものを考えていきます。指数関数は↑でも少し書いた通り、aを底としてxを指数とした関数です。この関数がどのような形になるのか、aの値が変化するとどのようにグラフが変わるのか、次の記事で解説していきます!
$$ \large{y = a^x }$$
- 指数は同じ数を何度も乗算するのを省略した記法
- 指数が0のときは1に、指数がマイナスのときには逆数となる
- 指数の中でも四則演算がある
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