物理入門：「等速運動」の公式をシミュレーターを用いて理解しよう！
2021-04-08 
目次
等速運動について学ぼう！
前回までの記事で、速度と加速度について学びました。今回はそこでも触れた「等速運動」について学んでいきます！等速運動の公式をシミュレーターを用いて解説していきます！
等速運動の定義
等速運動は以下のような運動のことを言います。
加速度 = 0 → 速度の変化がない運動
加速度が0の場合、つまり、速度が変化がない運動のことを「等速運動」といいます。物体が最初に動いていた時の速度を「初速」といいますが、この初速のまま動いている場合、「等速運動」というわけです！
初速がなんであれ、等速運動
加速度が0の場合は、等速運動になります。ですので、速度がプラスでも、マイナスでも、0でも等速運動になります。特に初速=0の場合は、永遠に物体は停止している状態と言えますね。
等速運動の公式
等速運動の場合、↓の式で位置xが計算可能です。
\(x = x_0 + v_0*t \)
- \(x_0\) : 初期位置[\(m\)]
- \(v_0\) : 初期速度[\(m\)]
- \(t\) : 時間[\(s\)]
これは少し考えれば当たり前です。1秒あたり速度\(v_0\)で動いているので、動いた距離は\( v_0*t \)になるんです。当たり前ですが大事な公式です！
シミュレーターで「等速運動」の意味を理解しよう！
それでは上記の式の意味を、シミュレーターを使って確認してみましょう。
- 初速をスライドバーで設定して、実行ボタンを押すとボールが等速運動で動き始めます
- 再生速度バーで時間の経過を遅くしたり、早くした理出来ます
- グラフ表示項目を選択すると、表示するグラフを変えられます
- 初期位置は\(x_0＝0\)で固定としています
シミュレーターで実験して、どのような変化をするか確認してみましょう！
グラフ表示項目位置 速度
「等速運動」に関する要点
上のシミュレーターで、以下のような点が重要です。
要点1：等速運動では位置は直線的に変化する
これは前回記事でも解説したとおりですね。↓の公式でも分かる通り、時間に比例して位置は直線的に変化していきます。
要点2：速度グラフで増加した面積だけ、位置は変動する！
「ある区間の速度グラフの面積(赤色部分)は、その時の位置の変位と一致」しているんです！
↓これは速度20m/sでの等速運動の例です。この地点ではボールは100mの位置にありますが、
↓1秒後には120mの位置にきていますね。そして、↑の速度グラフと比べると、2マスだけ面積が増えているのが分かりますね。今、グラフは1マスを1(s)x10(m)＝10で描画しているので、ちょうど2マス=20になります。位置の変動20mと一致していますよね！
実はこれは、等速運動だけでなく、どんな運動でも成り立つ法則です。「速度グラフの増加面積＝位置の変動」になることを頭に入れておきましょう！
まとめ：等速運動は位置が直線的に変動していく！
最後に軽くまとめです。ここまで解説したとおり、等速運動時には、以下の式t秒後の位置を求めることができます。
\(x = x_0 + v_0*t \)
そして↑で解説したとおり、位置は直線的に変動します。簡単ですね。この等速運動は一番基礎的な運動になりますので、しっかりとこの式を理解しておきましょう！
次回は、もう少し複雑な「等加速度運動」について解説していきます！
- 等速運動は、初期位置と初期速度で決まる
- 等速運動 ⇔ 加速度0
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