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「差別/区別」の有効性/問題点とその意味を数値シミュレーターを用いて考えてみよう!(1/2)

$$\newcommand\CB[1]{\textcolor{blue}{#1}} \newcommand\CR[1]{\textcolor{red}{#1}} \newcommand\CG[1]{\textcolor{magenta}{#1}}$$

今回はシミュレーターを用いて、「差別/区別」について考えていきます。ちょっと際どい話ですが、その意味合いを理解するのは物凄く重要なことだと思いますので、シミュレーターで表現し、その有効性を数値で表せるようにしてみました。
 
今回想定するのは、「中身が重要だけど、外見でしか判断できない状況でどう行動すべきか」という話題です。そういった場面も結構あると思います。その時に、数学的にはどのような行動が有効になってきそうかについて考えていき、「差別/区別」の意味合いを考察していきたいと思います。
 
「差別/区別」は、有効になる場面もありますが、問題が発生する場面もあります。その有効性/問題点をシミュレーターを用いて考えるきっかけになれればと思いますm(_ _)m

「差別/区別」の有効性/問題点とその意味を数値シミュレーターを用いて考えてみよう!(1/2)

今回用いるシミュレーションのルールの説明

今回用いるシミュレーションは↓のように、簡単に人を点に置き換えたものです。ランダムに人が動き、互いに接触したときに点数が発生するというものです。

できるかぎり簡単なルールにしました。

ルール1. 各点が接触したとき、中心の色が同じなら+1、違うときは-1となる

↓のように各点は中の色と、外の色の2つがありますが、重要なのは中身の色です。中身の色は「黄色」「白」の2色のみで、50%/50%の等配分で存在します

ルールは簡単です。

接触した2点が同色だった場合 → +1点

 
接触した2点が同色だった場合 → -1点

これだけです。同じ色なら+1、違ったら-1得点されます。シミュレーターでは↓のように接触時に+1,-1と表示します。

現実的な世界でいうと、同色なら「相性が良い人」、違う色なら「相性が悪い人」という感じの意味合いになります!
 

ルール2. 外部色で中心の色の比率が変わる

重要なのは中身ですが、外部の色は↓のような意味合いになっています。外部の色によって、内部色の比率が違うようにしています。

つまり、外部色が赤なら必ず中身は黄色ですし、青なら中身は必ず白です。その他の色は↑の通りで、色によって中身の色の比率が変わってくるという状況です。
 
現実的な例でいうと、外見や人種や職業といった人目で分かる情報がここに該当します。そして、中身の比率が違うというのは、外見や職業に相性や能力に偏りがあるような状況を想定しています。

ルール3. 各点は接触を拒否できる。ただし、各点は他点を外部色でしか識別できない。

上記のようなルールですが、大事なのはここです。各点は思考をして、ぶつかったときに接触するかしないか決めます。2点どちらかが拒否した場合は、接触が発生しません。接触しなかったときにはスコアはプラスにもマイナスにもなりません。

ですので、シミュレーターでは中身の色も表示していますが、各点からみると↓のように見えていると思って下さい。外部の色しかわからず、中身の色は接触しないと分からない状況です。また、↑のような比率分布になっていることも知らないものとします。

シミュレーター上では接触拒否した場合、↓のように×と表示します。

 
現実でいうと、大事な中身は見えず、外身しか分からない状態の場合の想定です。例えば、初対面で会ったばかりの人とか、すれ違っただけの人とか、誰に話かけよう迷っているときとか、そういう場面を想定してもらえると。
 
それでなくとも、他者のことを完全に理解するなんてあり得ないため、こういった外見から判断するという場面は現実でも多くおこっていると思います。

シミュレーション1:何も考えずに行動した場合

それではさっそくシミュレーションを動かしてみましょう。まずは何も考えずに、ランダムに動いて、一切接触拒否しなかった場合です。

スタートを押すと、シミュレーターが動きます。↓のグラフで各外部色のグループの総得点がどのように変動しているかをグラフで示しています。このグラフを確認しながら、シミュレーターを動かしてみましょう!
 



合計得点:0

速度
1.0

↑こちらのバーで再生速度を上げたり、下げたりできます。
時間がかかるので、途中から速度上げること推奨です!

結果考察

ランダム性がありますが、結果は↓のようなグラフになるはずです。大体、どの外部色グループも同じような点数になり、ほぼ0に近くなります。

これは、中身の色の白/黄色が50%/50%で存在しているので、結局その期待値は0に近くなります。ちゃんというと、自分とは接触できないので、若干マイナスの期待値になります。
 
何も考えないと、得点が得られない状況になっています><

シミュレーション2:経験により外部色で差別/区別を行う場合

差別/区別の判断基準

上記のように、何も考えずに動くと得点が得られないため、賢く動くことを想定します。この場合、外部色しか情報がないので、ここから接触するかしないかを判断しないといけません。

今回は、↓のような簡単な統計的な判断で各外部色と接触するかしないかを決める方法を用います。

1)各色に対して、最初の5回は必ず接触する
2)5回接触時に「それまでの合計がマイナスになっている色に対しては、接触すべきではないと差別/区別」をする。逆にプラスになる色は接触すべきと判断する。
3)以後は、↑の判断基準で、接触する色/しない色を判定して行動していく。

つまり、最初の5回中3回でマイナス得点になったら、その色とは以後一切接触しないという動きです。これは、「最初は何もわからず行動しているけど、経験的にこの色がダメとわかってきたら除外する」という考え方です。

現実でも、同じような外見の人が、相性悪いことが多ければ、「この見た目の人とは、相性が悪い、どうしても合わない」と考え、避けたりしますよね。ある意味偏見的で差別的。しかし、この戦略は今の状況では有効に働きます。

差別/区別を用いたシミュレーター

今回は、「外部色が紫色のグループのみ」が上記の判断基準で、差別/区別的に動きます。この場合、どのように得点が増加するかシミュレーターを動かして観察してみましょう!
かなり長く時間がかかるので↓のバーで速度調整して進めて下さい!
 



合計得点:0
速度
3.0

結果考察

情報が限られる場面では、差別/区別が有効になる
結果は、↓のように紫色がダントツで得点が高くなります。最初の5回で学習し、囲碁「差別/区別」するだけでも有効的に動けるようになります。

これは、「使える情報が限られたいる場合」「期間が短い場合」には、そういった面から差別/区別することが有効ということを示します。使える情報(外部色)と、本質的な価値(内部色)に相関があるならば、経験的な差別/区別は有効になります。特に、時間が限らえている場合などには、この差別/区別が有効になってくるはずです。(倫理的にどうかは置いておいて)

差別/区別がはびこる状況では、外見を寄せていくことも重要
青色と赤色もやや上がるのは、紫色の点それぞれが接触するかどうか判断しているからです。紫色点それぞれが経験的に学習していって、中黄色のものは赤色と必ず接触し、青色は必ず拒否するようになります。中白色の場合は逆ですね。
 
これは、「見た目と本質的な価値に強い相関があるグループは、差別/区別が有効な状況では得をする」ということを意味します。逆にいうと、外見をそのようなグループに寄せることは有効ともいえます。それによって、中身の相性や有能性も良く判断されやすくなるからです。現実でいうと、「まともな人と判断してもらえるように、高級な時計を持つ」等の行動になるかと思います。
 

POINT限られた状況の中では、見た目が大事!

 
同一外見グループの中のマイノリティなモノは、損をする
これも差別/区別的な判断がなされる状況で発生することです。上記の判断基準の通り、各点は統計的に「各色の点と相性が良い可能性が良いか否か」で判定します。
このときに、二行目の外見灰色グループは黄色い点と相性が良いと判断され、色の点とは相性が悪いと除外されがちです。外見灰色グループは3/4が黄色なので。


 
そして、この状況だと、四角で囲ったマイノリティ点は特に「本当は中身が白なのに黄色だと推定されて、損をする」「本当は中身が黄色なのに白色だと推定されて、損をする」という事がおきがちです。外見からグループでみると、どうしてもそう判断せざるを得ないからです。

つまり、どんなに相性が良かったり、優秀であっても、情報や時間が限られた状況では、マイノリティ勢は差別/区別により被害を受ける可能性が高いのです。これは不条理に思えますが、ある意味で仕方ないことなんですね、、><
「自分だけは違うのに、、、」と思っていたも、そうは外からは判断してもらえないんですね。
 

POINT限られたコミュニケーションしか出来ない状況では、外見によって区別して行動するしかない

まとめ:情報や時間が限られた状況では「差別/区別」的な判断が有効になる

最後にまとめです。今回、「差別/区別」について考察するために、簡単なシミュレーターを作って考察してみました。

上記のように、時間や情報が限られた場面では、外見でしか判断しようがない状況が生じます。そんな時に、差別/区別的にはなりますが、外見の色で統計的/経験的に判断して判断することが有効になります。

あくまでシミュレーターですが、このような場面は多くあると思います。初対面で人とあう多くの場面。面接/商談の場/飲み会/合コン/婚活パーティーなど、多くの場面で限られた時間や情報で人とコミュニケーションしなければなりません。そんな場面では、↑のようなシミュレーションと同じような状況となるはずです。

そして、このシミュレーションでもう一ついえることは、そんな場面では「外見も重要」ということです。「時間/情報が限られた場面では、外見だけで判断される可能性がある」んです。それが実際に有効な手段なので。

ですから、上記のシミュレーションの青/赤点のように、中身と相関が高い外見にしておくことも重要なんですね。↑の絵でいう、グループ内のマイノリティになると損をしてしまうので、、、><
 

まとめ

  • 限られた情報 ⇒ 外見で判断するしかない ⇒ 差別的な判断発生

 
 
今回は、どちらかというと「差別/区別の有効性」について、解説しました。次回は今回と同じシミュレーターを使って、逆に「差別/区別を続けていくと、長期的には最適にならない」ということを示していきます!

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