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2進数とは何かをシミュレーションで解説!「繰り上がり」の動きが視覚的にわかります![コンピューターの原理基礎]

$$\newcommand\CB[1]{\textcolor{blue}{#1}} \newcommand\CR[1]{\textcolor{red}{#1}} \newcommand\CG[1]{\textcolor{magenta}{#1}}$$

前回に引き続いて、コンピューターの動作原理を順番に解説していきます。今回はコンピューターの計算の話をする前の、コンピューターで扱う「2進数」の数の解説をしたいと思います。コンピューターの世界では、前回の回路でも示したように1と0のみで記号化した世界です。なので、0~9まで数字のある10進数よりも、0と1しかない2進数で計算をしたほうが都合がよいのです。

では、その2進数とは何かを今回は解説致します。もちろんシミュレーターを用いて、わかりやすく2進数とは何かを示したいと思います!

2進数と10進数の違いは「いつ繰り上げを行うか」のルールが違いのみ

それでは2進数とは何かを説明していく前に、実際の10進数と2進数との対応表をまずお見せしたいと思います。

10進数 2進数
0 0
1 1
2 10
3 11
4 100
5 101
6 110
7 111
8 1000
9 1001
10 1010

どうでしょうか。2進数はなんとなく0と1しかなさそうな数であることが分かると思います。ちゃんというと、2進数とは「2以上の数になったら繰り上がりを行う、数字の表記法」です。もっと砕いていうと、「1桁に2以上の数字を入れてはいけないルール」に基づいた表記法です。

上記の例で解説します。10進数の2は2進数では10となっています。これは1+1=2となった数に対して、「2以上の数になったら繰り上げる」というルールをもとに、繰り上がりをおこなった結果です。10進数と2進数の違いは「10以上の数になったら繰り上げを行う」か「2以上の数になったら繰り上げを行う」かだけです。その他は全く変わりません。

2進数と10進数の繰り上がりの違いを、シミュレーターで理解しよう!

上記の通り、2進数と10進数の違いは「繰り上げをいつ行うかのルールが違う」だけです。その違いをわかりやすく理解するために、簡単な数をカウントしていくシミュレーターをつくりました!

このシミュレーターでは「+1」ボタンを押すごとに、10進数と2進数で数が1ずつ追加されていきます。各枠がそれぞれの数字のけたを表しています。ボタンをタップしてみてください!(RESETボタンで0に数字を戻します)


いかがでしょうか。シミュレーターでは計算過程を示すために、わざと下記のように数字を2以上はいるようにしています。そして、2以上の数字となった時に、繰り上がりがおこることをわかるようにしました(繰り上がりをおこした桁は、0に戻ります)。

上記のシミュレーターでみるとわかるとおり、「2進数ではその桁が2となったときに繰り上がりがおこる」のであり、「10進数ではその桁が10となった時に繰り上がりが起きる」のです。その違いは「いつ繰り上がりが起きるか」だけであり、それ以外には違いはないのです。
 

2進数のほうが計算パターンが圧倒的に少ない。だから、コンピューターでは2進数を使う。

上記のように2進数と10進数は繰り上がりのルールが違うだけで、そこまで大きな差はありません。ではなぜコンピューターは2進数を使うのかというと、「計算パターンが10進数より圧倒的に少ない」からです。

コンピューターで計算するためには、1桁ごとに計算を行う必要があるのですが…数字のパターンが大きいとそれだけ、計算を行うための計算回路が必要になってしまうんです。10進数の場合は0~9まで数字があったり、かつ繰り上がりがあったりで色んなパターンがあります。
しかし、2進数で1桁の計算パターンを見てみると…圧倒的に10進数よりパターンが少ないです。そのパターンは「0」「1」「繰り上がり」と単純にいうと3つしかないんです。ですので、この3つのパターンを扱えれば、2進数の計算はできてしまうんです。1桁ごとに計算していけばいいのですから。

ということで、次回はこの「0」「1」「繰り上がり」という3つのパターンを2進数の計算回路ではどう表現していくのかを説明していきます!
 

まとめ

  • 10進数の足し算は、2進数で簡単に表現できる
  • 10進数よりも、1桁ごとの演算のパターンが少なく扱いやすい
  • コンピューターはこの2進数演算を回路を使って実現し、動いている

 

[関連記事] コンピューターのデータ形式
1.2進数(本記事)

 


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