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なぜ全力買い(全額投資)はダメなのか?シミュレーション交えて解説!

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全力買いは良くないと言われています

株式投資で絶対ダメと言われている初心者的な行動の一つが「全力買い」です。「全力買い」とは、「自分を持っている資金を常に全てかけて投資をするというスタイル」です。例えば、100万円を持っていたら、その100万円を1つの会社などに投資し、そこで5万儲けたら、今度は105万円を別の会社などに全て投資していく手法です。

このような手法は例えばストップ高を当てれば、+25%を一気に入手できるなど効果が大きい反面、失敗してストップ安をふんでしまった場合では-25%減少するという大きなリスクを抱えることになります。

もちろん、その「得るものが大きい反面、失うものも大きい」という説明はわかります。しかし、根本的に、なぜその全力買いがダメなのかいまいち分からない部分があります。投資なんて上がるか、下がるか1/2の確率なんだから、どれだけ賭けてもリスクは1/2だから変わらないだろうって

しかし、、、ちゃんと確率論で考えると全力買いは長期的に考えると期待値的にマイナスになってしまうんです!そのことを今回は解説します!

全力買いをしていくと、期待値は0に収束する!

今、簡単に「初期値100万円であり、投資をすると1/2の確率で+5%、1/2の確率で-5%変動」するものとします。これだと期待値的にはプラスマイナス0ですよね。この場合、投資を行っていくと下図のように、お金が変動していきます。投資するごとに、1.05倍か0.95倍するわけで。

1回目:100万円×1.05=105万円
2回目:100万円×1.05×1.05=110.25万円
3回目:100万円×1.05×1.05×0.95=104.73万円

ここで気づくのが、↑の式の1回目と3回目の比較。1回目は105万円だったのに、3回目は104.73万円です。+5%勝ちと-5%負けを交互に繰り返しただけなのにです。なぜかというと答えは単純です。下の式のように1.05×0.95は0.9975と1倍以下になってしまうからです。

\( \small{1.05×0.95=0.9975} \)

これは、+5%-5%の場合のみでなく一般化してもいえることです。+n%勝ち、-n%負けを1回ずつしたときの倍率を考えると、、、

\( \small{(1+n*0.01)*(1-n*0.01)=1-0.0001*n^2} \)

となります。nがどんな数であれ、1倍以下になるわけです。
確率論的に、長期間投資を繰り返した時、勝ち/負け回数はほぼ同じ回数となると予測できます。ですので、その同数の勝ち負けをペアでかけ合わせて計算すると、、

m回目:
100万円×(1.05×0.95)×(1.05×0.95)…
=100万円×0.9975×0.9975×0.9975×…
⇒ 0へ収束

となるわけです。掛けるたびにお金が減少していき、最終的には0に収束してしまうわけです><

実際にシミュレーターで実験してみよう!

そでは、実際にシミュレーターで実験してみましょう!

[シミュレーター説明]
  • 実行ボタンを押すと、資産が±n%で変動する場合をシミュレーションしていきます
  • 投資の賭け率(初期値±5%)をスライドバーで変更できます
  • 数を重ねるごとに、投資金額が減っていき、0に収束していきます
  • 変動率が大きいと(例えば±50%だと)、速く0に収束します

↓投資%を変えて実験してみましょう!

賭け率
5%

⇒次のページでは今回の考察をもとに、強者(資産家)がほぼ勝つ市場論理をシミュレーションツールで解説していきます!


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